お勧めの本'00/05/11 |
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年下の人 |
'00/03/04: 久しぶりに日本語の美しさに堪能しました。 谷崎潤一郎 新潮文庫 「このご馳走は家から拵えて来るんですか」 要は彼女が小皿の上へ取ってくれる卵焼きの海苔巻をつまみながら云った。 「そうどす」 「こんな重箱を提げて来るんじゃ大変だな、又帰りにこいつを持っていくんですか」 「そうどす、芝居のものは味のうてよう食べんお云いやすよって、・・・・・」 ・・・ 多分今年の桃の節句にはもう この家にいないであろうとぼんやり思っていたからなのだが、それがこうして寝室の中に籠 っていてさえそぞろの春が感ぜられる暖かい陽気になってしまった。美佐子は仰向きに枕へ つむりを載せたまま、暫く欄間に映っている明るい日かげへ眼をやっていた。久しぶりに十 分な眠りを貪ったので睡気は残っていないのだけれど、手足を伸び伸びとさせているのがい つ迄でも好い心持ちで、ちょっとは蓐のぬくもりを捨てることが出来ない。彼女の隣には弘 の蓐が、もう一つ隣りの床の間寄りには夫の蓐が敷いてありながら、その二つともとうに空 っぽになっていて、瑠璃色の古伊万里の壷に椿の花が活けてあるのが、夫の枕の向うに見え る。・・・・'00/01/14:
京料理の福袋 料亭「菊乃井」主人が語る料理人の胸の内 村田吉弘 小学館文庫 あたりまえを考えるの章99'10/08:
神さまはハーレーに乗って ある魂の寓話 ジョーン・ブレイデイ:深町眞理子=訳 角川文庫:11026 最後の贈り物 1.壁を築くな。それは危険なものだからである。それをのりこえることを学べ。 2.いまを生きよ。一刻一秒が貴重であり、それを空費してはならないからである。 3.なににもまして、自分をたいせつにせよ。 4.虚栄心を捨てよ。ありのままであれ。結果はあとからついてくる。 5.どんなことも、やがてはきっとかなう。 6.「宇宙的な流れ」を保て。だれかが与えようとするとき、それを受けることは寛容 の行為である。与えることにこそ、得るべきなにものかがあるゆえである。 |