俳句('03年度): |
1月分; 年明けて若やいだ声通りゆく ほころびて水仙が咲くスイセンが 朽ち葉よけそっと戻すは福寿草 |
2月分; 水仙の一輪咲きて便りする 木漏れ日にレンテンローズ仄白ろき 雨上がり紅梅一つ咲きにけり |
3月分; 草の庭ヒメカンスゲも咲きにけり いわうちわ花は大きな房になり |
4月分; 咲きそろい山桜待つ里の道 西日射す庭の桜の紅きかな 枯れ松も緑に隠くる夏近し 風含みバイク走らす花の山 一輪の白山吹の吹かれおり |
5月分; ごうと鳴る桐の花咲く蜂の群れ コアジサイ紫かすか皿の上 歳の功野菊残して草を刈る |
6月分; ドクダミに白みはじめた朝の露 ハルジョオン咲き乱れたる街の野辺 夏椿雨に打たれて二三輪 |
7月分; 露草は伸びて天より根を下す 雨の中ムラサキゴテン咲きにけり 生き生きと全て微笑む梅雨の明け |
8月分; 露草の群て咲きたる今朝の道 |
9月分; コオロギの住処埋め立て畝作る 鈴虫の鳴き止みて後床に就く 虫の声花とたわむる草の庭 |
11月分; 木の実播き鬼の笑うよ秋の日に ことのほか月の明るく冬立ちぬ |
12月分; コハコベの白き一輪年の暮れ |